2017-10

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矢月秀作「フィードバック」

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引きこもりの湊大海は、ある日、口ばかり達者なトラブルメーカー・一色颯太郎と同居することになった。
いやいやながら大海が駅へ颯太郎を迎えに行くと、彼はサラリーマンと口論の真っ最中。
大勢の前で颯太郎に論破された男は、チンピラを雇い暴力による嫌がらせをしてきた。
引きこもりの巨漢と口ばかり達者な青年が暴力に立ち向かう!稀代のハードアクション作家・矢月秀作の新境地。




暴力沙汰ではあるけれど、矢月作品としてはおとなしめ。

なんてったって、人が死にません!
これって珍しいのでは?
わかりやすい良い人VS悪い人の対立です。

気がやさしくて大人しい大男の大海が実は超強いとか、多少「あれ?」と思うことがあるんだけど、そういうのが吹っ飛んでしまうくらい勢いがあって面白かった。
最後はザ・因果応報な締めで、爽やかさすら感じるし。

いつも超過激でたくさん人が死ぬ話に慣らされているので、こういうのもたまにあるとなんだかホッとする。

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真梨幸子「祝言島」

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1964年、小笠原諸島の祝言島の火山が噴火し、島民は青山に避難した。
後年、祝言島は“なかったこと”にされる。
一方で祝言島を撮影したドキュメンタリー映画には恐ろしい映像が含まれていて…。
『きらら』連載を単行本化。




祝言島(ホカイシマ)=地図に載っていない、噴火によって消滅した島(という設定)

その島にまつわる人々のドロドロ&黒歴史!
複雑怪奇、おどろおどろしいお話でした。


もとより”真梨作品=人間関係複雑”なのは覚悟の上。
今作では、一番前のページに登場人物一覧がある。
「あら、優しい~!てか、それほど複雑ってことなのね」とワクワクしながらそのページをコピーし、書き込みしながら丁寧に読んでいく・・・

なのに、結局なにがなんやらわからなくなってしまった(・_・;)
時系列やら人間関係やらが入り乱れてややこしいったらありゃしない。


真梨作品って、いつも二度読みしないと把握できない私。
ネタバレサイトも必ず見るし、一冊読むのにとても時間がかかる。

今回もラストを読んですぐに初めから読み直したら、「あ、ここがアレにつながるのね」という気づきがたくさんあって存分に楽しませてもらいました。


下村敦史「緑の窓口 樹木トラブル解決します」

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住民の樹木トラブルを解決する部署への異動を言い渡された不器用な区役所職員・天野。
依頼先で風変わりな美人“樹木医”と出会い…。
樹木トラブルの裏に隠された、人の「想い」を見つけ出す、6つの連作ミステリー。




イメージ転換でライトな作品を描いてみた、的な。
思い切った戦略だけど、今までの硬派な作風が邪魔をして空回りしてる感がある。
不自然な軽さと無理やりさ、パンチが効いてるかといえばそうでもないし。

目をひくのは”樹木に関するお医者さん”という目新しさだけ。
よく6つも話を捻り出したよね、っていう印象(;・∀・)

主人公の(女性)が極端すぎて・・・
いくら樹木が相手とはいえ、あそこまで人づき合いが苦手で、よくこの仕事が成り立ってるなぁ~
母親の実家について何も知らない(興味を持ったこともない?)のも不自然。

登場人物のキャラと展開によっては面白くなりそうな設定があまり活かされていないと感じました。

あと、都内の区役所はこんなにユルくないです。
まぁ、こういうのんびり感は理想ではあるけどね。



今回も辛口になってしまった。
  けど、読書メーターでは概ね好評のようなので、こういう作風が好きな人にはハマると思われます。

鏑木蓮「疑薬」

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「母親の失明の原因を知りたくないか」 雑誌記者の矢島から不穏な誘いを受けた怜花。
高熱で生死の境をさまよった母は、新薬を処方され、視力を失ったのだ。
原因は副作用なのか、医療ミスなのか-。社会派医療ミステリー。




ちょうど今、風邪ひいてます。
症状としては、ちょっと喉がイガイガするのと頭痛。
なので医者には行かずに市販薬を使用してる。
でも薬って、そもそも毒なんだってことを思うと、飲み合わせとか素人判断はコワイなーと思います。


鏑木蓮氏は乱歩賞受賞作家ということで、なんとな~く全作読んでる作家さんなんだけど、今のところこれといった代表作が思い当たりません。
なんか、常に「次こそは」と思いながら読んでるカンジなんですよね←おいっ

特徴としては、「登場人物の一人に必ず京都弁(もしくは関西弁)を喋らせる」というこだわりがあるようです。

今作では関西弁の若い娘。
コテコテすぎて「今どきこういう会話する?」っていう不自然さ。
個人的に京都弁は耳障りがよく好きなんだけど、関西弁になるとどうもじゃりんこチエ風でオーバーに感じるからやめてほしい
(まったく別の地域に住む人からしたら、方言の会話はアリなのかな?)


怜花の子供時代は可哀想。
でも今現在、我が強すぎて好きになれなかった。
失明した母親にもあまり共感できなかったな~
男性側に都合のいい女ってだけ。


ストーリー展開は面白かったけど、各方面に問題が山積してたのに、あっけなく終結したことに不満が残ります。
そして、やっぱり「次こそは」と思ってしまうのです



矢月秀作「AIO民間刑務所」

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20××年、日本で設立された初の民間刑務所「AIO第一更生所」。
そこに新たに若林耕平ら四人が就職した。
しかし、そこでは、刑務所の経営者、更生官、更生者、更には設立に関係した議員たちの欲望が渦巻いていた―。
日本の未来を戦慄的に描く名作、待望の文庫化。




孤島にある民間刑務所だなんて、設定からしていろいろありそう!

「懲役や懲罰を点数化して囚人の出所日数に反映する」というシステムを実験的に取り入れているAIO民間刑務所。
なかなかよさそうなシステムだけど、金や権力に目が眩む人物ってどこにでもいるもの。
「そのためにここまでやる!?」ってのはあるけど、島を挙げての派手なドンパチはやっぱり面白い。


若林(頼りないが一応主人公)の軽率な言動に終始イライラさせられた。
あんたのせいでたくさんの人が死んでるんだよ!
関係のない人や罪の軽い人までたくさん巻き込んで・・・もぅ~頼りない!

・・・・・と思ってたら、終盤急に強くなり、武器の使い方もどこで習ったんだか使いこなしてるし(苦笑)


暴力、裏切り、寝返りの連続。
しっちゃかめっちゃか。
たくさん人が死ぬ。

という、安定の矢月作品でした。



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プロフィール

きさらぎ

Author:きさらぎ
 
ミステリ・サスペンス小説が好き。
あと医療系も。

敬愛する東野圭吾さんの作品は、エッセイも含めコンプリートしました。
中でも一番のお気に入りは
「白夜行」♪

 

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