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2019-03

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葉真中顕「W県警の悲劇」

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「警察官の鑑」と誰からも尊敬されていた熊倉警部。
W県警初の女性警視へと登りつめた松永菜穂子は、彼にある極秘任務を与えていた。
だが、その最中に熊倉警部は突然死し…。『読楽』掲載に書き下ろしを加えて単行本化。




読みやすいオムニバス短編集

タイトルの「W」は県名と女性の「Woman」をかけていると思われます。
軽いタイトルと表紙の割に結構な毒を含む内容!

1話目からあっと驚くオチで、6話それぞれに仕掛けがあり面白かった。
1話目と最終話では同じ人物が登場し、そこにも大どんでん返しが!

結局主役はあの人だったか・・・

全編通じてかなりのブラック。
今まで読んだ葉真中作品とは傾向が違うけど、こっちも好みでした。


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降田天「すみれ屋敷の罪人」

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戦前の名家・旧紫峰邸の敷地内から発見された白骨死体。
かつての女中や使用人たちが語る、屋敷の主人と三姉妹たちの華やかな生活と、忍びよる軍靴の響き、突然起きた不穏な事件。
やがて真実が明らかになり…。傑作ミステリー。




うーん。
結局、罪人はいても、真の悪人はいなかったことになるのかな?
誰かが誰かを想って誰かのためにやったことが悪い方向に作用した悲劇。


昭和の前半という時代背景で、全編にノスタルジックな雰囲気が漂う。
装丁も含め味わいのある作品で、これまで読んだ降田天作品とは全然違うテイスト。

インタビュー形式は苦手なので、前半の「証言」の部分は読むのに時間がかかった。
後半は面白くて一気。
時代背景もあり、切ない話だった。

スミレにそんなに種類があるとは知らなかった。

前川裕「真犯人の貌 川口事件調査報告書」

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二〇〇八年八月、八王子市川口町。
大量の血痕を現場に残し、教師夫婦が失踪する。
逮捕された実の兄は容疑を否認し、事件の真相は闇に包まれたまま、十年が過ぎた──。
狡猾に隠蔽された真犯人の貌に肉薄する、執念のフェイク・ドキュメント。




ほうほう、こういうのをフェイク・ドキュメントと言うのか。
いかにも現実にあった事件を追ったような形式を取ったノンフィクション。

前田裕氏、文体が堅苦しくて読みづらいのは相変わらず。
でもそれが高尚な雰囲気?を醸し出していて、私は割と好きなんです。

フェイク・ドキュメントなんで、もちろん作り物の事件だけど、現実か非現実かの線引きが難しい。
実際にありそうでもありホラー的な要素もあり。

黒幕の憎悪、執着が気持ち悪い。
犯人と目された人物たちも弁護士も、寝返った編集者も、杉山も。
登場人物全員が非常に粘着質。

結局、原因となったのはある一人の人。
でもそんなに悪いこと、したっけ?


”黒幕が怖い”感がそれほど伝わってこなかったけど、不気味なお話でした。

久坂部羊「介護士K」

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有料老人ホームで入居者が転落死した。
ルポライターの美和は虚言癖を持つ介護士・小柳の関与を疑うが、彼にはアリバイがあり…。
生と死のあり方を問う医療小説。
『小説野性時代』連載を改題、加筆修正し単行本化。




似たような事件が実際にあったけど、それをモチーフにした作品なのかな?

小説内では事件の真相がどうなのか、結局わからずじまいでモヤモヤするが、小柳の考えは理解できるし、優しさがあるからそうなったのは間違いない。


超高齢化社会の弊害が、家族及び介護士に向いていて、介護の現場はとても大変。
もうとっくに、「長寿でよかったね~」などと単純に喜んでいられる社会ではなくなっている。
そのことを、著者の作品を読み続けていて強く感じる。(←久坂部氏に考えが引きずられてる部分もあるだろうけど)

自分自身、もちろん天寿は全うしたいと思う。
でも”身体が動かなくなっても意識がなくても長生き”というのは周りも本人も辛いこと。
そうなってまで生きていたくない、と今は思う。
こういうのを読むと、年をとることが怖いなぁ~

麻見和史「灰の轍 警視庁文書捜査官」

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絞殺体の傍らに、殺人計画のメモが―。鳴海理沙率いる文書解読班に、出動命令が下る。
理沙は、新たに見つかった「ゆにぞんころすげきやくしたい」との切り貼り文とともに犯人を割り出そうとするが、うまくいかず捜査は混迷を極める。
一方、解読班のサブリーダーとなった矢代の必死の捜査で、被害者の甥が重要参考人として浮かび上がった。
しかし、その甥がまたも絞殺され―。文字マニアの理沙が連続殺人の謎に挑む!



割と普通だった。。。
どうしても著者に”普通じゃない事件”を求めてしまっている自分がいる(^_^;)
なんだか少し残念でした。

それにやはり、”文書捜査”って限界があると思うのよね~

今回、理沙が積極的に外へ捜査に出かけていく。
部下ができると人って変わるのかな?
刑事としてはよい変化だと思うけど・・・
でもそうなると文書捜査官っぽさが薄れてしまう。
著者の構想的には難しいところですね。

あと、岩下管理官のキャラがとってつけたよう。
無理やり話を盛り上げようとしているような、技巧的なモノをすごく感じてしまった。


サイレントチェンジという言葉は初耳。
よくあることなのかな?
大手メーカー製だからって、無条件に信頼してはダメな時代なのかも。
家電オンチの私には耳が痛い話です。。。

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プロフィール

きさらぎ

Author:きさらぎ
 
ミステリ・サスペンス小説が好き。
あと医療系も。

敬愛する東野圭吾さんの作品は、エッセイも含めコンプリートしました。
中でも一番のお気に入りは
「白夜行」♪

 

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