2017-08

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林由美子「堕ちる」

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平凡ながらも幸せな毎日を過ごしていた主婦、純代は、ある日、スーツケースのなかから見知らぬセーラー服を見つけた。
パート先で制服泥棒の話を聞いていた純代は、夫への疑念を抱く…。
主婦の転落人生を描いたサスペンス小説。




読書メーターで初めて知った作家さん。
5年前の作品だけど、今もじわじわ来てるのかなぁ~?


平凡な主婦がどんどん堕ちていく様子がリアルで怖ろしい。
とにかく堕ちっぷりが凄まじいのです。
ここならまだ引き返せる、と思ってたら、あっと言う間に底なし沼へ…

なんだかんだ言いながら、結局自分(の理想)が一番大事な純代
やってることは割と自分勝手だから、ある意味自業自得なんだけどね。


タイトルが予感させる通りの衝撃的なラストでした。
ドーンと落ち込みたい時にピッタリ!?



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まさきとしか「完璧な母親」

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幼くして死んだ兄の代わりに産み直された妹は、母の絶大なる愛情を注がれ空洞として生き続けている。
やがて兄の死の秘密を知るもうひとつの家族の告白が波琉子を揺さぶる-。
感涙のミステリ書き下ろし。




「感涙」というのは違うと思う(・_・;)

前半の”事故で死んだ息子の一年後に生まれた妹に兄の名をつけて身代わりとして育てていく”部分はホラー。

「完璧な母親」を目指す知可子の狂気をはらんだ愛情、それを無条件に受け入れる娘・・・
第一章のインパクトのおかげで久々に一気読みした。


第二章で別の家族が登場し、ミステリ調に。
伏線回収していく構成もよかった。


ただ、わざとなのかもしれないが話がぶつ切りで、完全にスッキリとはいかなかったのが残念。
なんだか釈然としない気分で読み終わった。

「赦し」は唐突に感じたし、この母娘の転機は何だったのか?
現在の二人の関係とのギャップに違和感があった。
若干のモヤモヤが残るが勢いはありました。



芦沢央「貘の耳たぶ」

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自ら産んだ子を自らの手で「取り替え」た繭子。発覚に怯えながらも息子・航太への愛情が深まる。
一方、郁絵は「取り違えられた」子と知らず、息子・璃空を育ててきた。
それぞれの子が4歳を過ぎた頃、「取り違え」が発覚し…。




うっ、これはないわー(-_-;)
違和感ありまくりで、読むのにとても時間がかかってしまった。


ざっくり言うと、赤ちゃん取り替えの話。
”取り違え”じゃなく”取り替え”、そう、産んだ本人が故意に赤ちゃんをすり替えちゃうんです。

だ・け・ど~
こんな簡単に赤ちゃんのすり替えってできるの?
そして動機は???
病院側のミスとか、赤ちゃんを育てたくなくて置き去りにするとかいうのならまだわかる。
でもこの人は、他人の赤ちゃんを愛情込めて育てるんです。←ワケわからん(~_~;)

産後の不安定さ?
それにしても、繭子の気持ちや行動がまったく理解できず、第一章を読むのが苦痛でした。
第二章の郁絵(取り替えられた側)のパートはよかったし、どう収拾するのかと一気にラストまで読めたけど・・・

赤ちゃんを取り替えられたことへの苦悩や子供を思う心情は、すごく丁寧に描かれていたのに、そうなる前提の部分に違和感があり、それがずっと尾を引いていて・・・
全体を通してみると、なんかアンバランスでもったいない印象でした。

この先子供たちが歩む道のりは決して明るくない。
それに周囲の人間も皆ツライ・・・繭子は一体何がしたかったのか!?
モヤモヤが残るラストだったのも残念。


多くの読友さんが読んでいて図書館でも人気だったのでつい借りてみたのだけど、苦手な作品でした。


七尾与史「歯科女探偵」

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スタッフ全員が女性の錦織デンタルオフィス。
月城この葉はもの静かな美人歯科医。医師としての腕はもちろん、長い黒髪とFカップの胸が人気の理由だ。同時に彼女は人々の隠された真実をつかむ術に長けていて、歯科衛生士の高橋彩女とともに、周囲で起こる日常の謎や連続殺人事件に挑む。
読めば歯医者に行きたくなる、歯科医療ミステリーの頂点!




お盆休みの真っただ中、積読本がなくなったので焦って購入。。。
いきなり文庫だと思って飛びついたのに、読み始めたらデジャヴ感が・・・
あっ!これ、「表参道・リドルデンタルクリニック」を改題したものじゃーーーん(*`へ´*)
一応文庫の後表紙のあらすじもチェックしたのに。←気づくの遅すぎ。

にしても、改題なら改題とどこかに書いといてくれなくちゃ。
ズルいなー(*`^´)=3

そのやり口にモヤモヤしながら読んだけど、幸い?内容をまったく覚えていなかったので意外と楽しめた。
いいんだか悪いんだか(汗)

もしかしたら、そういう「軽さ」がいいのかもしれません。
尾を引かないライトさが著者の長所の一つ(と私は思う)。
意外にちゃんとしたミステリにもなってるし、作品としての出来は良いと思う。

ただ、彩女のうかつさ、口の軽さにイライラしたのは、前回も今回も同じだった。
こういうキャラはお約束なのかしらん?


個人的に1年前から浜松に縁ができたため、七尾作品にたくさん登場する地元ネタがイメージしやすくなりました。
浜松まつりも見たし、その他の細かい地名ネタなんかも、以前より親近感を持って読めた。
そのことが、前回読んだ時とは大きく異なる点でした。


垣谷美雨「嫁をやめる日」

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ある晩、夫が市内のホテルで急死した。
「出張に行く」という言葉は噓だった-。夫の隠された顔を調べはじめた夏葉子。
一方、義父母や親戚等からの同情は、やがて“監視”へと変わり…。
義父母、婚家からの「卒業」を描く。




妻を遺して夫が死ぬーーー
今話題の上原多香子の件が頭をよぎりました。
すごい話だー。今年一番の衝撃でした!

・・・・・・・って、いかん、いかん。
被るのはそこ(夫が急死する)だけです、念のため。
あまりにタイムリーだったのでついつい比較してしまった。


主人公の夏葉子は、(上原某と違い)あまりに善人、常識的、優等生な考え方の持主。
義実家との関係にしても、夫亡き後も良い関係を続けようとするけれど、ずっと干渉され、当てにされるのは困る。
40代で未亡人になり義実家に縛られてしまうのはちょっとねぇ・・・

田舎は都会に比べて人の繋がりが濃密な分、よそから来た人には残酷な面もある。
「つぶしていい人間」って残酷な言葉ですよね。


夏葉子の実家の話(妹や母との関係)は、自分とダブったり、なんかすごく身近に感じる。
とはいえ、工藤はいかにも胡散臭いぞ。
あんなのに引っかかるようじゃ、脇が甘いと言われても仕方ない。


垣谷さんの作品って、どこにでもある少し歪んだ家庭環境を描いてるので親近感がわくし、ラストも大体、光が差す感じでおわるところが好き。
主人公がいろんなしがらみから解き放たれてゆくところが心地よかった。

「姻族関係終了届」「復氏届」は勉強になりました。
(実生活で必要になったら困るけど)




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プロフィール

きさらぎ

Author:きさらぎ
     ◇ ◇ ◇
HNをchikura→”きさらぎ”に変更しました。
深い意味はないけれど、自分自身が混乱してしまうので…(;^_^A
読書メーターと同じにしました。

     ◇ ◇ ◇

ミステリ・サスペンス小説が好き。

敬愛する東野圭吾さんの作品は、エッセイも含めコンプリートしました。
中でも一番のお気に入りは
「白夜行」♪

 

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