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2018-09

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さくらももこ「もものかんづめ」

さくらももこさんの訃報を知り、初期のエッセイをいくつか購入しました。
その第1弾!

  yjimage[1]


短大時代に体験した、存在意味不明な食品売り場でのアルバイト。
たった2ヶ月間のOL時代に遭遇した恐怖の歓迎会。
さくらももこの原点を語る大ベストセラーの文庫化!(対談・土屋賢二)




やっぱり文章がうまいな~
さすがにたくさんのエッセイを出すだけある。

どの話も独特の切り口&言い回し。
そして大いに共感する。

ご本人の分析によると、「自分の感想や事実に基づいた出来事をばからしくデフォルメすることはあるが美化して書く技術は持っていない」そう。
なるほどな~
後ろの部分は謙遜も混じってるだろうけど、前半はさくらさんの美点であることは間違いない。

「メルヘン翁」なんて、さくらさん以外の人が描いたとしたら大ヒンシュクだろう。
実際、編集部に抗議の手紙が2,3通来たという。
(2,3通ですよ?いかにみんな、さくらさんのエッセイが好きか!)
でも私は一番インパクトがあって好き。

『これまでの人生で、「こんなもの買わなきゃよかった」という物をすべて返品したら、総額いくら返ってくるだろうか?』という命題に、さくらさんは「間違いなく二百万円は返ってくる」と答えてる。

これ、私もよく考えるのです。
無駄にした一つ一つの金額は少なくても、数が多いから百万は超えてるかも???
考えたらゾッとする。

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映画「検察側の罪人」

   パンフレット


公開から三週間が過ぎ、そろそろ落ち着いたかな~と出かけてきました。
上映回数が3回に減ってたせいもあるのか、ギッチリ満席でした。日曜だったし。


ニノは迫力あってさすがでした。
”さすが”のひと言に集約されて、他に言葉が出てこないくらい。

キムタクはかっこよかった。
キムタクって、「何をやってもキムタク」って揶揄されるじゃないですか。
でも私はそうは思わないんです。
渋みもプラスされていい役者さんだと思います。

脇を固める役者さんも皆さん素晴らしい。

なのにラストは「???」となってしまいました。
沖野(ニノ)が可哀想すぎる・・・

いや。原作でも沖野は可哀想なんだけど・・・
最上(キムタク)がもっと哀れなはずなんだよね。

ラストだけでなく中身も原作とかなり違っていて、もはやこれは別物という気がしました。

吉高由里子の役、あんなだっけ?
でも、彼女がニノを誘うシーン、よかったです。
今どきは草食男子が多いから、ああいう感じになるのね。な~んて。

あと謎のオバはん軍団・・・・・
土手と葬儀場の2シーンがあったんだけど・・・ダンスと化粧が気持ち悪すぎっ!

これの意味がまったくわからなかったし、いきなり”インパール作戦”を絡めてくるのも無理やり感があった。
どうやら監督さんが太平洋戦争に強い思いがあるらしくてこうなったようだけど、ただでさえ時間に制約があるのだから、なくてもよかったんじゃない?
キムタクの家庭(奥さんや娘)のシーンも必要?

あれこれ詰め込み過ぎてかなり説明不足な印象でした。
で、ラストが「はぁ?」になっちゃう。
原作読んだのに(いや、読んだからこそ?)、なにこれ?って思ってしまいました。

これなら映画じゃなくて連続ドラマでよかったよ。
音楽もただ暗いだけだし・・・
キャストにお金かけすぎたのかな?

脚本・演出のせいで、ニノとキムタクの熱演が報われてない感じ。
”各々の正義”というテーマがぼやけてしまった印象で残念でした。


松嶋智左「虚の聖域 梓凪子の調査報告書」

  yjimage[1]

元警官の探偵・凪子は、犬猿の仲である姉から、警察が自殺と判断した息子・輝也の死の捜査を依頼される。
責任を認めない教師、なにかを隠している姉、不可解な行動を繰り返す輝也の同級生。
すべての鍵は、心のなかの聖域に…。


第10回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作



ばらのまち~最新受賞作が5月に刊行されてたんですね。
近年注目してるタイトルなのにうっかりしてた!
図書館にひっそりと鎮座してたので早速借りました。


この主人公(=梓凪子)、かなりな曲者、ひどい性格、ヤな奴!
母親代わりとなって育ててくれた姉にここまで反発する理由がわからない。
まして姉がこんな状況になってるのに!?
なんでここまで憎み合う関係になってしまったのか?
そこの理由づけがあってないようなもので腑に落ちず、その違和感をずーっと引きずってしまった。

印象的だったのは、表現がところどころ独特なこと。(結構シリアスな場面で”肉まん”とか)

ラストはすごいインパクト。
このラストを書きたいがためにこの作品を描いたのかと思うくらい鮮やかでした。

総合的には、デビュー作として、今後を期待させるものだったと思う。

タイトルからも、シリーズものとして続けるつもりなんだろうけど、それならそれで、一つ注文が。
凪子の性格をなんとかしてほしい。
あまりにお子ちゃま的性格で目に余ると思うのは、私だけ!?


柚月裕子「凶犬の眼」

  yjimage[1]




映画化もされ、評価の高かった「孤狼の血」の続編

暴力団や組員の名前とか関係がまったく頭に入ってこず、話を楽しむ余裕がなかった。
冒頭に簡単な相関図があったことに読み終わってから気づいたのだけど、多分これを見たとしても同じだったでしょう。
ヤクザさんの世界には脳が拒絶反応を起こしてしまう。。。


柚月さんは暴力団員を美化しすぎのような気がする。
女性作家でありながら極道の世界をこんなに詳細に描いていて、取材力・筆力ともにすごいと思う。
でも私はついていけません。

多分苦労した理由は、私にとって魅力的に感じるキャラクターがいなかったこと。

国光はとても魅力的に描かれてるけど、ヤクザなので好きにはなれない。

不遇をかこっていた日岡がステップアップできたのは嬉しい。
けど、こういう刑事道のあり方ってどうなのかねー?

あと祥子の件
物語の重要ポイントに繋がるエピソードにしたかったのはわかる。
でも~。この物語にポンと女子高生を登場させるのには違和感がある。


前作から思ってたことだけど、このシリーズ、男くさい世界を描いている割には”女性が描いたもの”という印象が強くて。
そもそも極道ものは苦手、女性作家が描く極道ものはさらに苦手です。
(とか言いつつ、続編が出たらまた読むんだろうな~。今度はまず人物相関図に目を通してから!)

北里紗月「清らかな、世界の果てで」

  yjimage[8]


「皮膚の下を小さな虫が這っている」と訴えながら死んだ男。
その友人も転落死し、死体から大量の虫が発見された。
前代未聞の寄生虫症候群か? 続発する嚙みつき通り魔事件との関係は?
天才毒物研究者・由紀が謎に挑む。




あらすじを見た時に「面白そう!」と思ったけど・・・・・
由紀のキャラクターがねぇ・・・

主人公の天才研究者=突飛なキャラクターというのは最近流行の図式!?

頭脳はすごいのに協調性がまったくない。
強引、頑固、周囲を振り回す行動。
だけど結果的には彼女が正しかった・・・っていう展開に食傷ぎみ。
ノーメークはいいとしても、ノーブラってあり得なくない!?(←細かくてすみません。しかし一番気になった点)


おわかりのように某昆虫学者シリーズとそっくりなんだけど、あちらの方とか、同じ”ばらのまち福山~”出身作家の医者シリーズなんかだと、会話で楽しめる工夫がされている。
対してこちらはそういう”遊び”の部分がなくて、主人公の特異性だけで進めており面白みがない。
そもそも周囲とはまともに会話が成立してないし。

直哉由紀に命運を託す場面にはイライラしてしまった。
理由を説明せずに勝手に別行動をする人を、よく信頼できるもんだ。
命が懸かった切迫した状況なのに・・・

二人の信頼関係についてかなり説明不足。
それで(私が)由紀を好きになれないんだと思う。

寄生虫についてよく調べていて、その分野に興味がある人なら、そっちで楽しめるんだろうけど。
ストーリーで楽しむ派の私にはキツかった。

ラスト2ページで、思い出したかのようにタイトルに沿った描写があったけど、とってつけた感があった。


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プロフィール

きさらぎ

Author:きさらぎ
 
ミステリ・サスペンス小説が好き。
あと医療系も。

敬愛する東野圭吾さんの作品は、エッセイも含めコンプリートしました。
中でも一番のお気に入りは
「白夜行」♪

 

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